ターミナル駅前の大きな書店でバイトしていたことがあります。

時給は安かったのですが、昔から本が好きだったので面接に合格したと聞いたときは本当に嬉しかったです。

バイトを始めてから数か月は楽しく過ごすことができました。

仕事内容にもだいぶ慣れてきたのですが、どうしても苦手な業務がありました。

それは、レジで本のカバーをつけることです。

私は手先が不器用で、図工の評価はまさかの1とか2ばかりでした。

折り紙すらまともに折れません。

鶴を折ってるつもりが、なんだかわけのわからない生き物になっていたりたほどです。

レジでお客さんに「カバーを付けて」と言われたときは戦慄が走ったものです。

慣れたスタッフなんかは数十秒でパッパッと手際よくカバーを付けられますが、私は数分かかることもあります。

変な汗をかきつつ、気が付けばレジには行列が…。

なんてことも何度かありました。

自宅で本のカバーを付ける練習を何度も行いました。

聞いたことないですよね?自宅で本のカバーをつける練習をするバイトスタッフって。

まあ、練習の甲斐もあって、今ではようやく人並みにつけられるようになりました。