喫茶店でアルバイトをしていた時の失敗のエピソードです。

そのお店は昔ながらの喫茶店で、コーヒーを飲みながら、おしゃべりを楽しむお客様が多く来店していました。

メニューは飲み物とケーキとサンドイッチとトーストだけです。

パンは近くのパン屋さんから納品されます。

パンとマーガリンの相性が良く、人気のメニューでした。

食パン3斤分の長さが1本です。

毎日、パン屋さんから数量確認の電話がありました。

パンの注文は4本を基準にして、4本に足りない分を注文していました。

つまり、注文する数は2本とか3本で多くても4本なわけです。

暑い夏の日のこと、パン屋さんから明日のパンの数量を確認する電話がありました。

土日合わせて5日間お盆休みに入るので、その分も注文して欲しいと言います。

私は単純に、4本 X 5日 = 20本 と計算してしまい、20本注文してしまいました。

「ホントに20本ですか?」と言う、パン屋さんの驚いた声にも気づかずに。

翌日、20本のパンが届きました。

あんまり多くて、置く場所がありません。

厨房の中の至る所に置きましたが、置ききれません。

やむを得ず、更衣室にも置きました。

他のアルバイト仲間が出勤するたびに大騒ぎです。

「なんでこんなところに、パンがあるのー?」

私はやっと注文が多すぎたことに気が付きました。

毎日4本使い切るわけではないので、4本X5日では多すぎたのです。

お客様は近くのサラリーマンが多かったので、会社が休みの土日は客数も少なく、パンの注文も少なかったのです。

実際は12本程度で十分でした。

パン屋さんの休みが明けても、パンはまだ残っています。

注文確認の電話があっても、「明日はいいです」と言う日が続きました。

パンが届いてから、1週間以上経ってしまいました。

品質が落ちていることが心配されます。

かびは生えていませんでした。

試しに食べてみることにしました。

ぱさぱさのカチカチでした。

これではお客様に提供することは出来ません。

やむを得ず、アルバイトで食べることにしました。

思い込みで行動してはいけないと思いました。

イレギュラーなことは、店長に相談するべきだったと思います。