私は学生のときに本屋さんで働いていました。

駅前のお店で、平日はサラリーマンや学生でつねに賑わう店内。

とくに私がシフトインしていた夕方から深夜までの時間帯は、帰宅ラッシュと被るということもあり、非常にお客様が多かったです。

日にもよりますが、人気のコミックの発売日から数日間が客数のピークで、夕方からの6時間で100人以上のレジ対応をするときもありました。

そんな中私がやってしまったミスというのは、お客様がお買い上げの商品を袋に入れ忘れる、というものです。

文面にすると、笑ってしまうようなミスですが、ミスが発覚した時の衝撃といったら…。

単純で馬鹿らしいようなミスではありますが、お客様からすると購入した大切な商品が入っていないというのは本当に怒りを感じると思います。

その日は某海賊漫画の発売日で、例のごとくレジにはつねに列ができるような状態。

レジも雑になりがちでした。

そのお客様はコミックと雑誌を購入されましたが、コミックのブックカバーを希望されたので邪魔になる雑誌を少し離れた場所に置きました。

そして、そのまま袋に入れられることなく、お客様は帰ってしまわれたのです。

ミスに気付いてすぐ、監視カメラをチェック、お客様の特定をし、その本屋では会員カードがあったのでレジを調べてお客様に連絡を図りました。

すぐに連絡がつき、幸運にも親切なお客様で声を荒げることなく店まで取りに来てくださることとなりました。

その対応中はもちろんレジに立てる訳もなく、他の従業員・お客様に迷惑をかけるだけでなく、該当のお客様にもご足労をかけてしまいました。

急いで作業をしたが故に、結局は円満な業務に支障をきたし自身もお客様も余計な時間をとってしまったのです。

急いでいる、忙しい時こそ丁寧な対応をしミスなく業務にあたることが大切であると身を以て経験しました。